1st Album 『ラグナロク』 Ryuji × プロデューサーHAKUEI インタビュー

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1st Album 『ラグナロク』 Ryuji × プロデューサーHAKUEI インタビュー

 
Ryujiによるバンドプロジェクト、The Brow Beatのトータルプロデュースを手掛けているPENICILLINのHAKUEI。世代を超えてロック観で共鳴し、「バンドをやりたい」というRyujiの本気の眼差しや姿勢に突き動かされたことから、The Brow Beatは始まった。その運命的な出会い、HAKUEIが「声に惚れている」と言い切るRyujiの魅力、1stアルバム『ラグナロク』の制作エピソードについて2人が明かした。
 
 
——そもそも2人の出会いのキッカケというのは?
 
HAKUEI:一昨年、『帝一の國』の第二章にRyujiくんが出演していて、僕が主題歌を手がけたこともあって、舞台を観に行って以来の付き合いですね。
 
——その時の第一印象を教えてください。
 
HAKUEI:Ryujiくん(佐藤流司)は久我信士役で出ていたんですけど、役柄がヤンキーっぽくて、しかも、いちばんロック魂がある役で。
Ryuji:そうですね。
HAKUEI:暑苦しいぐらいに熱い役で「佐藤流司くんってホントにこういう人なのかな」と思うぐらいにハマっていて、それが第一印象ですね。その舞台の打ち上げでRyujiくんが「主題歌(「日本」)いいっすね」って話しかけてくれて「ありがとう。俺もあの曲には自信があって」って言ったら「実は母親のお腹の中にいる時からHAKUEIさんの音楽聴いてました」って。
Ryuji:母親がPENICILLINが好きなんですよ。だから、HAKUEIさんのことは当然知っていて、地元にいる頃からDVDとか買って見ていたんです。『帝一の國』は二部構成で間に15分の休憩時間を挟むんですけど、戻ったらHAKUEIさんが楽屋の前にいたので、意味わからないテンションになっちゃいました(笑)。確か、その日に打ち上げがあったんですよね。
HAKUEI:そう。千秋楽に。
 
——主題歌を手がけていても、まさか本人と話すことになるとはって?
 
Ryuji:はい。打ち上げで神が俺の耳元で“オマエ、今を逃したらチャンスはもうないぞ”って囁いたんですよ(笑)。
HAKUEI:ははは。打ち上げでずーっと2人でしゃべってましたね。 Ryuji:しゃべってましたね。
HAKUEI:その時にロックが好きでバンドでドラムを叩いてたっていう話も聞いてミュージシャン気質なんだなって。そこから一緒にゴハン食べに行ったりとか。
Ryuji:しょっちゅう呼んでいただいて。
HAKUEI:どうやって誘ったのかも覚えてないぐらいに自然な感じで。パンフレットの写真を撮ってくれたカメラマンの小林くんは『月刊HAKUEI×nirvana.black』を撮影してくれた人でもあり、その後に『月刊佐藤流司×小林裕和』を撮ったので、そういうつながりもあって、Ryujiくんがゴツいブーツを探しているって聞いたからスタイリスト経由で貸したりしたこともあった。その打ち上げにも呼んでもらって。
Ryuji:俺はお会いする前、HAKUEIさんをモニター越しに見ていたので目つきも鋭くて怖い人なんだろうなと思っていたんです。実際にしゃべったらめっちゃ気さくで冗談も言うので、驚きでした。初見、お断りみたいなタイプの方だと思っていたので、こんなに面倒を見てもらうことになるとはその時は想像だにしなかった。
HAKUEI:はははは。見た目で損をするタイプなんです(笑)。
Ryuji:ホントに嬉しかったです。「こういう音楽が好きで、こういう音楽は好きじゃなくて」っていう話をずーっとHAKUEIさんに聞いていただいてたんですけど、音楽の好みに共感してくれて「わかる。俺はこう思う」、「そうですよね」みたいな話をずーっとしてて。
HAKUEI:「あのバンドはここがカッコいいよね」とか、そういう感覚が合ったから僕が力になれるかなって。自分がいいと思うロックの表現がRyujiくんとズレてたら、たぶん、一緒にやってないと思う。
Ryuji:俺は影響受けっぱなしです。相当な頻度でゴハンに連れて行ってもらっているので。
HAKUEI:いちばん一緒にゴハン行ってるかもしれない。
Ryuji:俺もそうです。たまに口調がうつったりするぐらい(笑)。
 
——交流を深めていく内にRyuji名義のバンドプロジェクト、The Brow Beatを始動させようという流れになったんですか?
 
Ryuji:そうですね。バンドをやりたいという話をしたら、その気持ちをHAKUEIさんが汲んでくれて。
HAKUEI:それが2016年の年末でマネージャーさんに「俺たちは一緒にやろうって盛り上がってるんですけど、どう思います?」っていう話をしたら「本人がやりたいことをやったほうがいい」って。Ryujiくんと話す内にこれは本物だと肌で感じたので、彼がやりたいことをできるだけまっすぐに表現させてあげるためにクリエイトしたり、僕が盾になれればって。何より「一緒にやったらどうなるんだろう」って興味が湧いたんですよね。
 
——プロデュースしてみたいという欲求が?
 
HAKUEI:プロデュースというよりは一緒にバンドを組んでるぐらいな感覚ですね。The Brow Beatのパートがプロデューサーみたいな(笑)。彼の音楽に対する思いやバンドプロジェクトに対する気持ちを一番に考えようって。1stアルバム『ラグナロク』にはアッパーな曲もバラードもポップな曲も収録されていますけれど、核にあるのは魂を揺さぶるようなRyujiくんの声。tatsuoくん(ライチ☆光クラブのギタリスト)とアレンジャー、エンジニアの渡辺壮祐くんと何度も話し合ってバンドのアルバムを作る感覚で作業していきました。Ryujiくんの声がハスキーで倍音バリバリのスコーンと突き抜けるタイプだから、その魅力をどう引き出すかでしたね。僕は声に惚れました。
Ryuji:恐縮です。HAKUEIさんが「バンド作ってるみたいだね」っておっしゃってくださったんですけど、俺はいろいろな人と力を合わせて曲が完成していくのがずーっと楽しかったですね。個人的にはバラードのニュアンスを出すのが難しかったんですけど、HAKUEIさんは妥協なしなのでアドバイスされて何度も歌いましたね。
 
——ちなみに2人で歌詞を共作してデュエットしているアッパーなナンバー「Black&Black」はどんなふうに作っていったんですか?
 
Ryuji:1番のサビまでは俺で2番からがHAKUEIさんです。タイトルはHAKUEIさんが決めて。
HAKUEI:Ryujiくんから、「1曲は一緒に歌う曲が欲しい」というリクエストがあったので歌詞は2人の言葉で書いたほうがいいと思って、“黒”と“黒”に僕ら2人を例えたんですが、初めてなのに作詞も全く問題がなくて、ほかの曲もほぼ一発OK。
Ryuji:いや、いや。
 
——ミュージックビデオの撮影はいかがでしたか?
 
HAKUEI:パフォーマンスが派手ですね。
Ryuji:役者やってて良かったです。
HAKUEI:というより初期衝動バリバリです。だって、バックミュージシャンでChirolynさん(hide with Spread Beaverのベーシストとしても有名)が弾いてるんですよ。
Ryuji:すごいですよね。
HAKUEI:Ryujiくんがやりたい音楽にはそういうミュージシャンが必要だと思ってドラムもギターも派手なんですけど、その真ん中に立っても堂々としてるし、華があるし、ギラギラしてますね。アルバムの1曲目の「アイリス」という曲で初めてミュージックビデオを撮った時には「無理しないで勝手に身体が動く時にガッといけばいいよ」とかいろいろ言ってたんですけど、杞憂でした(笑)。
Ryuji:最初の段階でアドバイスが聞けて良かったです。取り入れることができたので。
 
——1月17日からは初の全国ツアーが始まります。HAKUEIさんもゲストで参加されるんですか?
 
HAKUEI:はい、僕が倒れたりしなければ出る予定です(笑)。今、作戦を考え中です。初めてのツアーなので親心のように心配な部分もありますけど、これまでと同じく杞憂で終わるでしょう。僕、こういうカンは外れたことがないので。
Ryuji:そんなこと言われたら頑張るしかないですね。
HAKUEI:間違いなくやってくれるはずです。
 
 
 
ライター:山本弘子